ネットの画像だけ見てお人形を買う、というのは勇気がいります。
当然ながら、実物と印象が違う可能性が大だからです。
期待が外れたらどうしよう?という不安は常に感じます。
特に杏はわかりませんでした。
ネットで色々画像を探しまわっても、どうも見るたびに印象が違い、掴みどころがない感じがしました。
だからこそ、第4シリーズになるまで購入の決意がつかなかったのです。
けれど不安は杞憂に終わりました。
箱から取り出した杏と向き合った瞬間、「可愛いい…!」と素直に思えたからです。
このお顔、かなり好き嫌いの別れる子だと思います。
momokoのようにたいていの人に好かれる和風な顔立ちともいいきれない、
不思議なバタ臭さがあります。
ヘッドの形自体に特徴があり、細長くてぎゅっと押しつぶしたような、そう空豆チックな型です。
強いていえばTNTバービーに似ているかもしれません。
フランシーをアジアンにして、無情そうに見せたらこうかも、とも思えます。
けれど切れ長に描かれたアイプリント(実は一番の不安要素でした)はすっきりと美しい、
と私には思えました。
顔やボディの硬質な質感も,関節の自由さも私には好みです。
ソフビのベタつきや変色しやすさとは無縁の、高品質の良さみたいなものも感じます。
白肌仕様とのことですが、確かに色白で、ほんのりさした頬の色がとても可憐。
ぽってりとした唇の形と色も素敵です。
髪もとても滑らかで美しく、私が大好きな姫カット。
その上、着物が大変好みです。
現実にはもうけして私が着ることはできない色柄デザインですから、
それだけに大変夢を感じるのです。
袖の振りも少し長いのかな?そして袖口にレースがこぼれているのがゴスロリちっくでいい。
帯は別珍風で、リボン様の作り帯。カギホックであっさり止めたりはずしたりできます。
中はどうなっているのでしょうと見てみて,再びあっと驚きました。
この長襦袢の愛らしいアリス柄…これと全く同じ布で色違いの黒地のものを、
実は私は先月大量に買い込み、半衿と半幅帯を自ら作ろうとしているところだったからです。
まさに、私が自分で着たい着物のイメージと重なっていたと言えるでしょう。
綿レースの半衿も、夏になったら私もぜひ実際に試してみたいと思っているものです。
ちなみにアームバンドはこうなっていました。腰に補正パッドもついていて感心。
あでやかに、そして可憐に装う和風アリスの杏。
まさに、
お着物とお人形の両方を大好き(しかもアリス好き)な人達が、
私のような人間のために作ってくれたお人形、と思えます。
こんな杏にドレスを着せてみたらどうなるかしら?と思うのは当然のことでしょう。
アリスそのもののドレスを着せてみました。
赤でやってきた杏に綺麗な青も試してみたくて…結果は大正解。
可憐でミステリアス、ドレスも似合います。
さらにこんな過激なゴスロリドレスさえも着こなしてしまえる杏。
凛として意志のはっきり強そうな美少女ぶりが、水際立って清々しい感じすらします。
ちなみに附属の結び帯、半幅帯に見立ててとりあえず文庫結んでみました。
可愛いですが、でもこの帯だけなぜか力尽きたようにちゃちな印象(^_^;)
とにかく買ってよかった、満足できました。
杏も大撮影大会にお疲れ気味ですが、まだまだ着せ替え様、
そして写真の写し様ではもっともっと可愛くお見せできる人形だと思います。
いろんな可能性を感じさせてくれるお人形…
着せ替え人形コレクターにとって、それはとても望ましいお人形ではないでしょうか。