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人形を巡ってつらつら思ったことの書き散らしです…

私の人形棚

さて、人形者にとって切実な問題である収納に、私がどう対処しているかです。
決して自慢になりませんが、一つの提案としてさっと見流してくださいね。

 
これはズバリ、カラーボックスです。
横に置いて3つを重ねています。
ちょうど、同じカラーボックスを縦に二つ並べた上にぴったり収まります。
下と上のカゴにはお人形小物や手芸道具がぎっしりつまっています。


牛乳パックを2つ組み合わせたもので雛壇をつくっています。


本当は一つの棚に9体づつくらいがベストな配置なのですが、増え過ぎて(^^:)

私は転勤族なので引越が大変多いです。
大きな棚を買ってしまうと、引越先によっては持て余して困り果てる可能性があります。
その点、このようなカラーボックスだとつぶしがきくのです。
今はボックス同士を両面テープでとめ、天井との隙間に突っ張り棒で固定しています。
将来の家に応じてはバラすことも可能な訳です。
で、このままではホコリが気になるので、


ホームセンターで透明のテーブルクロスを買い、上でビニールテープで止めたカーテンで、
ホコリをさえぎっているのです〜。
でも、私のように将来の移動を考慮しなくてもよく、
なおかつこの方法でお人形を飾ってみようと思われる方は、
ホームセンターでアクリル板と蝶番を買ってきて、扉をつけられるのもいいでしょうね。

(01.8.1)

闘うコレクター魂

人形の魅力に取り憑かれ、「人形者」というものに成り果てた時、大抵の人がいつかはぶつかる(中には全く心配のない幸運な方もいらっしゃるのでしょうが)問題があるようです。
それは『収納』です。(いと悲しくも経済的な問題もありますね。いくらお金があっても足りないような気がしてくる方もおおいことでしょう。)
「収納」の問題は切実です。実際に居住空間を着々と狭めていかれるから、自分がいかに深く人形達に魅せられてしまったかを、ひしひしと生身に感じさせる際たる問題となってきます。
棚の一つや二つはあっという間にうめ尽くされ、そのキリのなさに、やがて到達する結論は「コレクションの見直し」ということではないでしょうか?
だからこそネットオークション市場などはこれほどに賑わっているのだと思います。
まさに里子に出す親、引き取る親。捨てる神あれば、拾う神あり、というものですね。
でもめんどくさがりであり、なおかつ一旦、わが子として人形を手にするとかなり情を入れ込んでしまうタイプの私は、最初から「いつかオークションにだせばいいから」という、とりあえず購入的な買い方はできないのです。
しかも私は断然、箱だしして着せ替えして遊んじゃう派。
NRFB状態でずっと保管して眺めて楽しむタイプのコレクターの方々より救いがない。
したがって「吟味して購入する」という必然性が生じる訳です。
「本当に好き?」ズバリ、常にこの問いかけを胸に持っていなければなりません。
そんな時、まずこの誘惑に負けてはいけないという、2大注意物があります。
まず「限定品」の誘惑。
限定品=稀少価値、という符号に思わず走り寄りたくなりますけれども。
次に「シリーズものコンプリート」の誘惑。
せっかくシリーズなら全部、取りあえずお迎えかねえ?というのもそそられ易い。
でもこれらの価値観が果たして本当に自分のツボと一致するのかどうか。
一致するなら問題はないのですが、そうでもないなら潔くお迎えは諦める。
せめてものコレクション基準として「本当〜〜〜に好きなのよお!」という情熱を相手に対して抱き続けることができるかどうかを、胸の中で吟味する。
でも、なかなか難しいんですよねえ、ふ〜っ…
かくして、コレクター魂は常に闘っているのです。
                                 (01.3.20)

NRFB

いわゆる゛箱入り新品″のことですね。
人形者になりたての頃、ネットショップやオークションを覗いてていも、この言葉がついているものしか目にはいりませんでした。
他人が遊びふるしたモノってなんかヤダ、という感情がまずあります。
それに昔きいたお人形がらみの怪談なんてのもちょっと心の隅に浮かんだりして。
TVにでていた霊媒の人が、人形には霊が宿りやすいなんて言ってたことも思い出されます。
ところがいくつものサイトで、フリーマーケットなどから救出され、美しく蘇ったお人形達を拝見するうちに、気持ちは変わっていったのです。
人形者になりたての頃は現行発売のお人形に夢中だったから、当然NRFBばかりに決まっていたけれど、ヴィンテージものに目が行き出すとそんなことは言っていられなくなります。

それに私はガンガン箱出しして遊びたいクチなのです。
箱出しって楽しいけれど、勇気がいるものです。
綺麗にセットされたものを壊していくことへの心の痛みがあるのです。ましてそれがヴィンテージだったりすると、小心者の私には手が出せなくなってしまいます。
遊び古された感じのバサバサの髪や、少し剥げてしまった顔のプリント、ボディの汚れなど、いずれにしてもその子の個性で愛おしいような気持ちを感じるようになりました。
古いお人形に手をかけて、少しでも綺麗にしてあげた時の楽しさはまた格別なものです。
植毛やリペイントの腕を磨いて自分でチャレンジするもよし、プロの方にお願いするもよし。
今となっては現行のものさえ誰かのお古でいいけど、なんて思うこともありますね。
私は箱も捨てられない質なので、いっそない方が嬉しい気もするのです〜。
ん?霊〜?そんなもの自力で祓ってみせますわ!気合いよ、気合い。悪霊退散〜。
(2000,11,18)

ネット・オークションは楽しい

ネット・オークションを知って1年になります。
それまでの私は、ドールブックを開いては「このお人形も素敵…、あれもいいなあ」とため息をつき、どこで売っているのだろう、と首を傾げていました。当時は名古屋に住んでいたのですけれどね。
キサラとレイフが欲しくて、まずは近くのおもちゃ屋さん、デパート、トイザらスめぐり。
煤けた感じのジェフがぽつんとデパートに残っていた姿に胸を打たれ、迎え入れられたものの、キサラとレイフは影も形もありません。
もしかしてそう簡単には手に入れられないもの?という疑問がゆっくりと沸き上がってきました。
ある日、思いあまってタカラさんに電話。もしかしたら、取り寄せて買えたりして、と思ったのですう。
今思うと寒くなってしまうくらい物を知らなかったですね。当然、厳しい現実を知らされました。
原宿キディランド、TOTOCOさんを紹介され、あとは自分の足で歩いて在庫のあるおもちゃ屋さんを探すしかないとのこと。なんと。こんなに欲しいのに、手に入らない、という経験は初めてなような気がしました。
幸い、キサラとレイフは夫が東京出張の折りに手に入れてきてくれました。これでかなり気持ちが落ち着いたと自分に言い聞かせました。実は、ナオミとフローラも欲しくて気持ちがざわめいていたのだけれど。
リカも欲しかった!ダンシングリカ。金髪の子も茶髪の子も両方欲しい。でもどこにも売っていない〜。
そんな時、夫がパソコンを買ってくれたのです。そして私は人形サイトに夢中になり…
間もなく、某大手オークションの存在を知りました。
初めてその人形カテゴリーを見た時の感動は、昔、初めて通販のカタログを手にした時に似ていたかも(笑)
欲しいお人形が見つかる。まずこれってかなり胸が高鳴るものですね。
それを落札し、セラーさんとの交渉を終え、無事に手元に受け取る時の喜びと言ったら。
まさに病みつき。
味をしめた猿のように(?)、朝な夕なにオークションを覗く癖がつきました。
自分がゲットするしないは別にして、本当に資料として参考になると思いませんか?
出品者のほとんどの皆さんが鮮明な写真を添えてくださっていますし、ちょっとした人形図鑑ですよね。
オークションで初めて存在を知ったお人形もたくさんあります。(キャッスルオリジナルものとかね)
パソコンの画面の中に現われた人形にハッと恋をしてしまうこともあり、予想外の出費が嵩みます…。
見なきゃいいのに、つい「ちょっとだけね…」と覗いたばかりに落ち込む散財地獄。
最近でこそかなり理性が戻ってきましたが(嘘)、やはり心していないといけませんね。
自分には手の届かない高値の花もブックマークしておいたり、プリントアウトして何度も眺めます。
それだけでも楽しいでっす。                          (2000,10,28)

私を悩ませるもの

それは物欲です。
人形沼に足を踏み入れるまで、私は何かを買うのに、定価より安く買うことはあっても、高く買うことなどありませんでした。
そんなことは私の中ではあり得ないことだと思っていました。

ところで「恋に落ちる」ってよくできた言葉だと思いませんか?
昔、恋を知らなかった頃、「なんで落ちるなんて言うの」と思っていたのですが、いざ自分が恋をすると、まさにそれは「落ちた!」という感じだったのですね。
その気はないのに、普通に歩いていたつもりなのに、「あっ」と思った時にはストンと落ちていて、もと歩いていた道に戻るのは結構大変…
それを何とかクリアして、一応年齢的には落ち着いた大人になったかと安心していたこの時に、まさかまたそのような経験をしようとは。
私の人生で2度目の、お人形との出会いです。
その魅力は抗いがたく、私の生活のほとんどを侵食し、もはや2度と元の生活には戻りようがないと私は悟ったのでした。
ああ、あの時、本屋で「ドールブック」を立ち読みしたばかりに!

ところで「恋は盲目」というのもよくできた言葉ですね。
私を魅了してやまぬファッションドール達の為なら、本当になんでもできる気がしてしまいます。
自分になにか余分なお金をかけるより、少しでもお人形やそれに関するものが欲しい。
この世の中のたいていのものよりも、お人形が素敵に見える訳です。
何かお金を使う時、すぐに「ああ、ツイスト一体分…」とか「これを買うお金があったら、ミスジェニーを買うのに」なんて考えてしまいます。
ええ、しばしば口にしてしまって、夫に嫌がられています。
思い入れあるお人形に、定価をはるかにしのぐ価格をつけられていても、もはやそれを当たり前として受け止められる私の感覚。
かつての自分には予想しようもなかったことでしょう。

欲してやまぬ愛すべきお人形たち。
散財地獄はどこまで続く…ううう。          (2000.10.25)